おすすめ度 ★★★★☆
読み聞かせ時間 約10分
あらすじ
むかしむかし、あるところに働き者のじいさまとばあさまが二人っきりで暮らしていました。
ある日、ばあさまが川に洗濯に行くと漆塗りの立派な箱が流れてきました。
箱の中には一匹の真っ白い子犬が入っていました。
二人は犬にシロと名前をつけて、可愛がって育てました。
大きくなったシロはじいさまに「おらの背中に乗っとくれ」と言います。
じいさまがシロに乗って山へ行くと、シロが「ここほれ、わんわん」と言うので、じいさまが掘ってみると、大判小判が出てきます。
家に持って帰るとばあさまもびっくり。
それを見ていた隣の怠け者のじいさまとばあさまが、シロを貸してくれと言ってきて...
誰もが知っている有名な昔話ですが、この絵本は東北地方に伝わるお話の再話だそうです。
働き者が良い目を見て、怠け者が酷い目にあうという、とてもわかりやすい構図になっています。
最近では悪いおじいさんも改心するというお話もあるようですが、子供たちには昔ながらのお話のほうがわかりやすいように思います。
絵もとても視認性が良く、良い人と悪い人の描き分けがわかりやすくてよかったと思いました。花盛りの絵もきれいです。
いつも昔話を読むと感じるのですが、子供たちの聞く集中力がすごいです。
読み終わったあと、犬が殺されたことが衝撃的だったのか、「動物虐待!」と言っていました。
この話はいろんなバージョンの絵本が出ていますが、これは今まで読んだなかで、一番読みやすいし、絵も良かったと思いました。また読んでみたいと思います。