おすすめ度 ★★★☆☆
読み聞かせ時間 約13分
あらすじ
ある国にとんがった屋根の家の町がありました。
一番とんがっていない屋根はパン屋さんでした。
一番とんがっている屋根はお城で、そこに住む王様と女王様はパン屋のロールパンが大好きでした。
ある日、パン屋がロールパンを焼こうとしましたが、猫がネズミを追いかけて牛乳をこぼしてしまい...
Eテレ『グレーテルのかまど』で紹介されていたエリック・カール作の絵本です。
作者がドイツのおばあさんから聞いた話をもとにしたお話だそうで、絵本に出てくる「ウォルター」はおじさんをモデルにしたそうです。
プレッツェルはもともと春の復活祭の前に食べられたということで、春の絵本として紹介しましたが、いまでは年中食べられているので、特に季節にこだわって読まなくてもいいと思います。絵本の内容も特に季節感はありません。
昔話らしく起承転結がはっきりした絵本なので、「次はどうなるんだろう?」と子どもたちは真剣に聞いていました。
お話自体は面白いし、エリック・カールの絵も素敵ですが、この本の良さは翻訳にあると思います。過不足なく、読みやすい日本語であることはもちろん、オノマトペの使い方(「ぐしょっ」とか「どぶどぶどぶ」など)が本当に素晴らしい!
翻訳者のアーサー・ビナードは日本在住で、詩人でもあるとのこと。納得です。
けっこう長い絵本だし、文章も多いので、読むことに気を取られてしまい、自分自身が物語の世界にいまいち入り込めないなあと感じました。もっと、パンのおいしそうな感じが出せたらよかったのですが...
中盤でちょっと落ち着きのない子もいましたが、全般的に子どもたちの反応も良かったし、特に読みにくいところもありませんでした。が、13分読み続けるのはなかなか手強いです。
ということで、★は3つにしました。
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